26/09/2008 ソワレ
何と開演時間を間違えて、開演5分後に堂々とアゴラに乗り込み、3階ギャラリーへと案内される。とほほ。なので、開演の仕方、客のつかみ方についてはちょっと分かりません。
で、ヨーロッパのこのテの出し物を見てると、どうしても、「ゆるいな」とか「ベタだな」とか思ってしまう。特に較べてしまうのがわが日本が世界に誇るサイレントクラウン2人組みの「が~まるちょば」。が~まるちょばの技のキレや、構成に支えられたスピード感、客いじりの巧みさ、密度の濃さと較べると、テアトロフィーアの出し物は、ペースとろい、ネタはエッジ利いてない、アッと驚く技もない。うーん。これで、いいのか?
きっと、これでいいのだ。
けっしてバカにしたり見下げたりしているわけではないのだけれど、こういう出し物って、しっかり楽しむ人がいるのは間違いなくて、観に行った人々が「あ~楽しかったね」というであろう次元において実はが~まるちょばと等価だったりする。僕は圧倒的にが~まるちょばの方が好きだけれど、ぼくがが~まるちょばを推す理由の中には、実はちょっと、「コーヒー道」とか「芝居道」みたいな「道」要素が入ってて、後ろめたい気もするのだ。
たとえば、が~まるちょばのネタに、
「ボクサーがノックダウンを食う瞬間、リングの上で何度かはねるのをスローモーションでやる」
ってのがあるけど、イギリスでは「道」に走り過ぎた芸なためか受けていなかった(うちの家族にはもちろん受けた)。テアトロフィーアの連中は、そういう「高度な」芸をしなくとも客をひきつけるのに充分なポイントがあるのを知ってたり、適度に手を抜いたり、すべっても気にしない、みたいなところがある。締めるとこ締めればいいんでしょ、そういう図太さを感じざるをえないのです。
あ、そういえば、同じ感覚を、SPACでブラジルの劇団が「かもめ」上演していた時にも感じたんだ。コントロールされてない緩さというか、遊びというか、余裕というか。なんなんだろう。
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