2009年4月30日木曜日

14歳の国 本番3日目・4日目

26/04/2009 本番3日目(14:00)
9時半入り。セッティングして、稽古。2場を中心に。その後、1場も通す。
おお、きちんと流れた、と、(勝手に)感じた。が、終演時、拍手なし。ポツドールみたいだ。ポツドールみたいだからじゃないけど、結構気持ち良い。

29/04/2009 本番4日目(19:30)
朝、劇評のブログを見つけた。自分のことが「現代口語演劇が立ち上がった頃の生きた化石みたいな演技」と書いてあって、うーん、と、我がことながら、うまく言ってるなー、と思ってしまう。
そうか。オレはやっぱりあの頃のように舞台に立っていたか。
16年前から進歩がないと別のところで言われたが、やっぱりそうか。
ま、少なくともそこから退化もしていないんだろう。ハンデは16年。
「現代口語演劇立ち上がり期の生きた化石」な演技とは何か?自分なりに考えると、妙なイロをつけないとか、余計なイロのつく動きをしないとか、そういうことだったように思う。そういう命題を背負ったときの「不自由さ」を、当時の演技は伴っていたような。だから、日本に帰ってきたときの「現代口語演劇」の役者達の演技の自由さに驚いたりもしたのだけれど。

1時入りで稽古。2場の新たに増えた段取のタイミングと効果を見ながら。
本番は「安定してきつつある」従って「初めてのように演技できていない」ところに落ちたかも。神里氏は「感想は、ない。もう一度見る」と言って帰った。
確かに杉原組はアンケートの数が少ない。今日もアンケートはゼロ。演出・コージ君たちは、終演後遅い時間に、更に突き抜けるための算段を立てていた。

14歳の国 稽古33日目、本番2日目、稽古34日目

23/04/2009 稽古
夜、アトリエ春風舎で。1場の台詞を復活させて稽古。邦生演出、出口が見えたか?春風舎から今の住まいへは、環七経由バス一本15分で帰れるので、楽。

24/04/2009 本番2日目(14:00)
公演後、邦生、吼える。ま、演出家のこういう顔を見るためにこそ役者やってるんだよな、と思ってしまう自分が、10秒後には既に恥ずかしい。
Hらた氏、小生の演技を評して曰く「16年前から1つも進歩していない。(3秒の間)ま、退化もしてないけど」・・・

25/04/2009 稽古
雨の中、1時入り。アゴラ楽屋裏から5階稽古場まで机を上げなければならないことを考えると朝から気が重い。結構こんなことで一日の気分は左右されてしまう。
2回目が割と上手くいったので、今度は「会話進行」の部分のチューンアップ。
夜は神里組を観る。2日目が終わってからこそ、他の座組みを見る気分の余裕も出てくる。
TJ氏の激賞に感激。岸井氏のコメントも的確。全体のフレームはおさまったか?
オレの立ちはどうだ?ちゃんと立ってるか?

2009年4月22日水曜日

14歳の国 ゲネ・初日

21/04/2009

ゲネ・初日ご来場の皆様、ありがとうございました。
初日、明きました。

今年の1月ごろは、初日明いたら、「エイドリアァーン!」みたいになるかと思っていた。
そんなことは無いのだった。
考えてみたら、昔っから、芝居の初日が明いて「エイドリアァーン!」なんてことは絶えて無いのでした。そういう妙な達成感はない。
ただ、自転車をこいでひとつ坂を上がりきったと思っても、実は上り坂は続いていて、一つの坂を上がりきってすらいないのです。

ふと気がつくと、この間最後に芝居出たのは僕が26歳の時だ。
オレ、26歳の時、こんなことやってたか?こんなこと考えてたか?
なぁーんてことを考えてしまう。

アフタートークの神里氏のコメントが、なんだか、正直な感じで、迫ってきた。
その後、彼が、「リズム三兄妹に似てるんだよなー」といっていたのは、僕が聞くと最大級の誉め言葉です。

ご来場いただいた方と場所を変えて一杯。コージ君とナオキ君は人気ある。いい男だからな。

2009年4月21日火曜日

14歳の国 稽古30-32日目

18-20/04/2009

土・日・月と、ひとまとめで。

18日 1場通し。あ、これ、面白いぜ。ってことになって、邦生氏の最後の悪あがき、立派に勝ちに向かってるよ。で、2場からラスト、どうする?
ドラマツルガー野村氏のありがたい一言を頂いて、視界がぷわーっと開けた、気が、稽古場に充ちる。が、光が見えたのであって、道筋を探すのはこれから。

19日 朝起きて、自分の考えてることを邦生クンにメール。
後から読み返すと、何だか、夜中飛び起きて夢日記つけてるみたいな無茶苦茶な中身で、こりゃイカン。が、邦生くんやコージ君や真田さんが考えてたことと重なるとこもあって、そんなに外れちゃいなかったかな、と。
キーワードは、当事者性と事実性、だったっけ?難しいけど、繋がった、と思う。
稽古終了後、再びドラマツルガー野村氏を迎えて終わり方について話す。あれ、なんか、話す時間が増えてきた。というか、どんどん話すようになって来たよね。話さなきゃならないから話すのか?いや、話すこと自体が、楽しいんだよ。
日中、稽古場でスパイスガールズのCDがかかる。「娘と一緒にカラオケでwannabe歌う。」といって自慢したった。

20日 本当の最後の悪あがき。が、何だか、出口が見えた、んだとおもう。衣装も決まった。ハンズにも行った。全体通した。まだ詰まってないこともある。
明日朝から場当たり、ゲネ、初日。忙しいな。

2009年4月18日土曜日

14歳の国 稽古29日目

17/04/2009

き、きたぁーーっ、邦生の最後の悪あがき!
これから2日間なんていわず、何日間でも、とことん付き合いますよ!

ってわけで、ほんとーに、初日まであと4日、加速度をつけて壊してまっす!
どんどん楽しくなっていく。

2009年4月17日金曜日

14歳の国 稽古28日目

15/04/2009

小屋入り、場当たり。仕込みは13日から始まってたんだけど。
とりあえず決めた始まりからラストまで、気付くと通してた。

最初にアゴラの舞台に立ったのは22年前。クニオのオムツは取れていなかったはずだ。
最後にアゴラの舞台に立ったのは16年前。柴組の井上さんは生まれていなかった。
今、26歳の連中とか、「当時」生まれてなかった人とかと同じ企画で芝居してる。
アゴラの奈落とか、舞台袖とか、楽屋とか、楽屋裏の雰囲気とか、変わらない。
でも、色々変わってる。

なんだかね、やっぱり、アゴラは、いいよね。22年前も、16年前も、今も、ずっと、現在進行形だね。

16日は稽古無いんだけれど、それが不安で、みんなで一杯やる。
こういう、不安と加速が入り混じったような感じは、とても、青臭くて、いい。

2009年4月14日火曜日

14歳の国 稽古27日目

14/04/2009

始まり方と終わり方。
要は、どうやって、「14歳の国」にフレームを嵌めるか、あるいは嵌めないのか、ということなのだが。
なかなか、手強い、というか、頑固な戯曲なんである。これが、なかなか。

演出の色々なアイディアをその場で形にしてあげられないもどかしさが先行する。と同時に、「ぐっとこないな」とみると即割り切って別のパスを探る演出の潔さとマインドのキレ、意識の加速度に感服。
加速度は力に比例する、んだっけ?そうすると、加速度が運動エネルギーを生む。そこに乗り遅れてはいかん。ぎゅっと締めていこう。

14歳の国 稽古26日目

13/04/2009

仕込み。といってもサラリーマン組は仕込み参加せず、夕方から稽古。

一場稽古。おお、なんだ、この、確信に満ちた(と思われる)ステップ。
あっというまに時間が経って稽古終わり。

ドリフで盛り上がる。

ドリフと言えば、若い人たちはやっぱりかとちゃんけんちゃんなんだよな。
僕は荒井注の「ディスィズァペン」とか「なんだばかやろー」が好きだったかな。
ゴールデンハーフのエバちゃんとか。外人はみんな「エバ」って名前かと思ってた。
あれ以来「エバ」と言う名前の人にお目にかかったことはない。

「、あ、いっかりぃーやにっ、あ、おっこらーれたっ」とか
「いやぁー、まいったまいった」
とか、あんまり派手でない、しつこく繰り返すネタ、結構好きだったかな。

荒井注みたいに立ちたいけれど、容姿が違いすぎる。

2009年4月13日月曜日

14歳の国 稽古25日目

12/04/2009

二場を中心に。

演出がなにかを確信し始めてる、っていう雰囲気が漂ってきた。昼夜稽古があっというまに過ぎて、気がつくとデロデロに疲れて帰宅。カレーがもたれて、ミスド食べられなかったのがなんとも無念。

うん。どんどん楽しくなっていく。

2009年4月12日日曜日

14歳の国 稽古24日目

11/04/2009

http://nomuramss.exblog.jp/

というわけで、山越えチャレンジ中。
演出は自分で戯曲書かない人なので、そういう、元ネタとしての戯曲と演出のせめぎあいは、「作・演出」なカンパニーにいるとなかなか体験できないものではある。
でまた、そのせめぎあいのプロセスを、役者に対してかなりオープンにして築こうとしてるのに付き合えるのが、楽しい。

で、山越えに挑むべく暴れ馬モードに切り替えたところ、左脚ふくらはぎにブギッという音を聞いた(聞いたのは僕だけですが。爆音かかってたので)。足を引き摺っての通し稽古・・・
ごめんなさい、ごめんなさい。アップきちんとしなくて、ゴメンナサイ。
演出・役者・スタッフのみなさま、すみません。本当にすみません。
せめて、早く直します。

2009年4月11日土曜日

14歳の国 稽古23日目

10/04/2009

出来上がりどんな風になっちゃうのかは、まだ、分かりません。
だって、説明して分かることなら説明して済むのであって、舞台に載せる必要はない。
でも、演出が見たいものに確実に向かってることは分かる。
色々やってみる。

「あー、やっぱ、だめだなー」
とか
「あ、これ、おもしろい」
とか、ブツブツいってるのが楽しい。少なくとも、ダメなものを作りこむ作業はしてない、ってことは感じてる。つもり。

http://kr-14.jp/kr-14web/2009/04/-vol3.html

14歳の国 稽古22日目

08/04/2009

引続き、甘酸っぱい14歳について考え込んでいる。
コージくんは、中学・高校の時、楽しくてしょうがなかったらしい。
僕は(中学・高校からの友人には申し訳ないが)楽しくってしょうがなかった記憶は、無い。
コージくんに、「じゃあ、いつ楽しかったんですか?」と聞かれて、思わず「芝居はじめて、楽しくなったかな」と答えた。

じゃあ、いっつも楽しくなかったのかといえば、うーん、本読んだり、音楽聴いたりは、好きだったのかなー。それくらいかなー。
要は、現実が楽しくなくて、そこから抜け出した時が楽しい、ってのが、中学の頃からずーっと続いているってことなのかな。いや、正確に言うと、結婚して家族が出来たら、その現実は、楽しかったのだけれど。今も楽しいが。

稽古が始まって佳境を迎えつつある中で思うのは、
「生きているけど死んでいる。死んでいるけど生きている」
ってこと。稽古している身体は、実生活を考える上では「死んでいる」んだけど、中にいる自分の身体がすっごく生きている、感じがする。

が、コージくんのように、現実が楽しくてしょうがないってとこから出発して、しかも舞台に乗ったらどーよ?ってことである。それって、とってもすごいことなんじゃないか、って思ったりする。

帰って、「甘酸っぱい14歳」のCD作成にかかるぞ。と。曲目はあまりにも恥ずかしいので秘密です。でも、まだ、ちょっと構えた選曲かもしれない。

2009年4月8日水曜日

14歳の国 稽古21日目

07/04/2009

お、なんか、言葉には表せないけど、スイッチが入った感じがしたぞ。
もちろん、僕が感じただけで、そういう風に演出が言ってるわけじゃないんですが。

初日まで2週間。ここが気合のいれどころです。

2009年4月7日火曜日

14歳の国 稽古20日目

06/04/2009

僕にとって、甘酸っぱい14歳の曲って、なんでしょうか?

14歳といえば、
・ 初めてジャコ・パストリアスのレコードを聴いた(Word of Mouth)。
・ ウェザーレポート聴き始めてた。
・ ビートルズは沢山聴いていた。
・ 子供バンド、好きだったな。うじきつよしさんにサインもらったと思う。
・ バンドで子供バンドコピーしようとしたが、それすら上手くできなかった・・・
うーん、なんか、甘酸っぱくないよね。

周りでかかってた甘酸っぱそうな曲か・・・
・ 甲斐バンド。きんぽうげ、とか。
・ さだまさし。

うーん。要は、オレの14歳は、全然甘酸っぱくなかった、ってことかもしれないな。トホホ。

2009年4月6日月曜日

14歳の国 稽古19日目 合同ワークインプログレス

05/04/2009

つかれた、つかれた、ほんっとにつかれたー。
と、杉原組登板(6時30分)までにほとほと疲れていて、公開稽古後はほんっとにつかれました。
稽古の間の集中力も、妙な高揚感と疲れの中で必ずしも正しい方向に作用していなかった気がする。少なくとも僕は。わざわざ来ていただいた方には無礼なことになってしまったかもしれないと、自己嫌悪に陥る。
まぁ、何を言ったって、本番に向けてがんばるだけなんだけどね。できることといえば。

12時から8時半まで、本当に若い演出家達は体力あるわ。それに比べて決して若くないお客様も、ほんっと体力あるなー、と、そして自らの体力のなさをつくづく感じたことです。

で、他の座組の稽古を見て、うむうむ、と。これは面白くなるぞ、と。
そして、「これは、うちも、うかうかしておれん」なのか「これは、うちは、明らかに遅れておる」なのかは分からないけれども、いずれにせよ、杉原組の大将にも点火することは間違いないと思われた。

どうなる、明日からの稽古。 <他人事のように言うな!だよな。

2009年4月5日日曜日

うさぎ庵 七歳の孫にジンを二杯飲ませた祖母

03/04/2009 ソワレ

工藤千夏の新作は、アメリカの実際の事件にヒントを得て、祖母・母・孫のズレと言うかなんというか、「幸せになりたい感」のすれ違いを描く。
水下・天明・鄭・畑中と芸達者を揃えて、客席もアフタートーク担当坂手洋二さんを含めヘビー級。

狙っている線とか芝居のフレームのアイディアそのものは悪くないんだと思うんだけど、工藤地夏の芝居は放っておくとコピーライターチックなサービス精神に流れて、どうしても「分かりやすく」「観客に優しく」が、必ずしも芝居を刺激的に持っていかない方向で出てしまう。それがもったいないと言うか、気持ちは分かるんだけど、と言うか。そんな作・演出に贈るべき言葉は、井伏鱒二大先生の言葉:

良心なんか捨てたらいい。

もっと自分の欲望をストレートに出して構わないんじゃないかな、と。自分の見たいと思うものを舞台に乗っけて構わないんじゃないかな、と。それがウェルメイドなのであれば、ウェルメイドを突き詰めるも良し。そういうことかな、と思う。

そこら辺の立ち位置の中途半端さをアフタートークで坂手さんに突かれて応えに窮する工藤氏。観客席からの質問も、「要は夢落ちですか?」みたいな、見方を誤ればトドメの一問、見たいに作用して、トークは少なくとも失敗だな。こういうみもふたもないトークはいかん、と、坂手さんに酒の勢い借りて突っ込んでから帰宅。

14歳の国 稽古18日目

04/04/2009

お昼スタートの夜10時まで。役者5人とも、ほぼ出ずっぱりなので、かなり疲れた。が、収穫はその分だけ大きい。

ここのところ色々なことを試していたのだけれど、「外枠のところでいじるのヤメ!」と演出が宣言。おぉー。じゃ、どうすんのよ?っていうことで、これから本番までの2週間、稽古どんどん面白くなりそうだ。
ま、また巡り巡って外枠にたどり着くかもしれないけれど、それもまた良し。

とにかく、演出が「自分の観たいもの」に忠実にやってくれてる(と僕は思う)のが、ありがたいというか、こういう、ストイックの対極にあるような演出なら、もっと振り回されても文句ない。

2009年4月2日木曜日

14歳の国 稽古17日目

02/04/2009

小道具のナイフが早速なくなり、かなり落ち込む。ソフトクリームを買ってもらってその場で地べたに落っことしてしまった子供のようなダメージを受けた。

アゴラ事務所に下りると、小生の稽古着姿を見て「お父さんのパジャマ姿」と呼ばわる輩に遭遇。ま、これはダメージない。

稽古は引き続き演出の試したいことをどんどん試していく。ベースの演技の流れや立ち位置を根本から変えるわけじゃないのに、シンプルなアイディアで見え方が変わっていそうなのが楽しい。

よしよし。日曜にはワーク・イン・プログレスということで、公開稽古です。お時間のある方、冷やかし半分で結構、是非いらしてください。

http://kr-14.jp/kr-14web/2009/03/post-11.html

14歳の国 稽古16日目

01/04/2009

引き続き、演出の見たいもの、試したいものを試し続ける。
今日からナイフ登場。結構はしゃいだ。と思う。

真田さんの誕生日。サプライズの筋書きもかるーく打ち合わせて、稽古終了20分前くらいから演出のキューが来るのを待ち構えてたにも拘らず、結局キューが出ないままお祝いへ。おいおい。稽古中別のことに集中してたオレがバカみたいじゃん。

ケーキ、美味しく頂きました。