2015年9月13日日曜日

Our Ladies of Perpetual Succour (Edinburgh Fringe Festival 2015)

30/08/2015 21:15 @Traverse 1

Billy Elliott (邦題リトルダンサー)のLee Hallが台本書いた女子高校生6人の青春ミュージカル、とくれば、これは観に行かなくては!
というだったのだけれど、やっぱり良かった。
期待値が高すぎたからか、期待を上回る衝撃はなかったけれど、期待通りに面白かった。

タイトルはLadiesを単数形にして、Our Lady of Perpetual Succourにすると聖マリアのことなので、登場人物の女の子複数と言うことで複数形に直して、
日本語だときっと、「嗚呼!聖マリア女学院合唱部!」あるいは「魁!聖マリア女学院合唱部!」。

18歳、卒業間近の合唱部仲良し6人組が、スコットランド大会に出場すべく田舎町オーバンからエディンバラにやってくる。
そこで繰り広げる恋・友情・家族・不治の病・進路・セックス・酒・ゲロ・妊娠・・・
全部盛りの青春ミュージカルがテンポ良く繰り広げられて、とんでもなく楽しい。

女の子の青春仲良しモノと言えば、日本ではももクロの「幕が上がる」や平田オリザの「転校生」が頭に浮かぶ。フォーマットとしては大凡同じだし、目指せ全国!だし、
キャラの割り振りも似ている。

ただし、この芝居のももクロでの上演は無理だろう。
ももクロのメンバーは舞台上で、精液が鼻水みたいな味がするとか、そういうことを語り合ったりはしないだろうからである。
で、まぁ、そういうお下劣な台詞は満載なのだが、そしてその度に、客席のおばさま方は「あらあら」「あらまあ」みたいな反応だったり、あまりにお下劣な台詞に場内爆笑だったりするのだが(あ、小生はさすがに早口のテイーンエイジャーのスコットランド訛りにはほとんどついて行けてません。ほぼ決め台詞に近い超お下劣なやりとりはちゃんと聞こえたのが不思議だけれど・・・)、
ただし、この芝居が面白いのは、そういった悪のりに近い(時として鼻につく)部分ではなくて、やはり、テンポと、歌と(上手!)、メタ構造のフレームの嵌め方の出来映えに依るところ大。芝居の虚構の作り方がしっかりしていると、その中でいかに若い役者が羽目を外しても、きっちり芝居の世界の中に取り込んで、芝居の滋養にしてしまうことが出来る。さすがである。

キャスティングの要請もあって、このメンバーで再演見られるかどうかはまったく分からないから、いや、無理して初演観て良かった、良かった。大満足。

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