2008年11月26日水曜日

青年団 冒険王 再見

24/11/2008 マチネ

アゴラ劇場の上段の席(3階ギャラリー)から観た。
2階の通常客席から観る冒険王が、ピッチの脇から観るサッカーの試合だとすると、3階席から観る冒険王は、同じサッカーの試合をテレビ画面で上から見下ろすようなものだ。

全体の奥行きと舞台の構成が俯瞰できて、大変面白く見た。
もちろん、サッカーでも芝居でも、ある程度「プレーヤー視線を共有する」ことで場に入っていく効果はあるので、舞台が俯瞰できるということは舞台から遠い、移入しにくい、ということにつながる。だから、一度ピッチの脇で見た試合を、今度はテレビの録画で見るようなもので、芝居の見方としては邪道かもしれない。

ベッドとではけ口が、舞台中央のアリーナを囲むように五角形を形作る。そのアリーナを横切って、あるいは五角形の辺に沿って、複数の視線が飛び交い、ぶつかり、あるいは捩じれの位置でぶつからずに飛ぶ。それが面白い。

役者に近いところから観ているよりも、ボールに触れていないプレーヤー(台詞のない、フォーカスの当てにくい役者)に目が行きやすい。二反田幸平や大竹直、鄭亜美や永井秀樹の小技がよく見える。それも面白い。

が、何より、この冒険王という芝居は、観客が舞台を観る視線が、舞台上の役者達の視線と微妙なところで共有できたりぶつかったりするように、舞台美術も演出も出来ていて、それが特にこの芝居の面白さに繋がっているんだ、ということが、逆に実感できた。それが、実は一番面白かった。

なので、この芝居を観たことない人には、3階席はお奨めできない。2階席で、時々役者と視線を共有しながら、また、時には部屋を覗き見する感覚になりながら、視線を行ったり来たりさせて楽しんでください。場所を変えて観ると、何度観ても飽きないですよ。

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