2008年6月22日日曜日

toi あゆみ 再見

21/06/2008 ソワレ

ああ、面白い。面白い。どこを見ていても面白い。
上下ソデで出を待っていたり、歩き終わってはけていったりする姿も面白い。
初日から微妙に振り付け・小芝居をいじっていて、その違いに30秒後くらいに気がつくのも面白い。

しばらく足だけ見てたらそれも異常に面白い。あと4、5回観に行って、どれが誰の足だか区別がつくくらいにじっと観ていたい(小生足フェチではないです。念のため)。
アンダープロネートの人、オーバープロネートの人、後ろ重心の人、前のめりの人、気合台詞で足じゃんけんがチョキになる人、蹴り上げて前に出した 足の爪先がぴょこんと曲がる人、右足だけ地面を掴む人、左足だけ掴む人、細かくステップ踏む人、踏まない人。ダンスの上手そうなスキップ、ぎこちないス テップ。

観客の視線を意識的に足に集める演出は、実は、「砂、熱い」、「足、痛い」、「新幹線から電話をかけるシーンでの所在無い娘のステップ」、等々、 実は割りと限られていたのではないかと思う。だからといって今まで足に充分目をやっていなかった自分を、ちょっと呪った。ほんとうは「あるく」芝居なのだ から、もっともっと足の表情に目が行っていて当然のはずだったのに。

でも、役者陣の顔の表情、髪をいじる仕草、もじもじして指がお尻をお散歩する仕草、そういうのもずっとみていて飽きないので、なかなか足だけに集中するわけにはいかないのだ。

もしこれを、本当に身体の癖を完璧に把握していてそれを消し去ることの出来るパフォーマー達が、機械のように一糸乱れぬ動きで1時間40分演じて 見せたらどうか。それはそれで、無茶苦茶気持ち悪くて、かつ、機械の中にやっぱり「個」が噴出してきて、恐ろしいことになるかもしれない。観てみたいよう な、観たくないような。今回の役者のレベルが、柴氏の意図したレベルなのか、そうでないのか、次はどこに行くのか、等々、興味は尽きない。

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