2008年5月25日日曜日

Mrs. fictions She is beyond Good and Evil

25/05/2008 マチネ

80年代後半、自分と同年代やあるいは年上の人たちがやってるこのテの芝居を、人間関係とか、友人の「面白いよ」という言葉に引っ張られて観に行って、かなりマジで怒ってたことを思い出す。思い出してみると、自分は昔からかなりレンジの狭い、心も狭い、了見も狭い観客だったというのがよ~く分かる。

おそらくは自分より一回り半は若い人たちが、こういう芝居をしているのに出くわすと、
①やっぱり怒る
②説教モードに入る
③「若気のいたりよのぉ」と悟ったような顔で茶をすする
等と、種々の反応が想定されるのだが、小生の本日の反応は、④そそくさと会場を去った挙句、日記でちくりと書く、などという、誠に男らしくない結果となった。

どうやら1時間半一本の戯曲で通すのは初めてらしいので、今後の精進に期待するとして(ちょっと②が入っている)、やっぱり、芝居の創り手としては、他の芝居をた~くさん観る、血反吐を吐くまで観るってことなんだろう。「自分の言いたいこと、見せたいこと」よりも、「自分だったら何が観たいか」を優先させた時に、レファレンスとなるもの(あるいはその逆で観たくないもの=反面教師)を常に考える必要がある(固まっている必要はない)。

自分の思い・妄想・語りの類を独白で役者に語らせてそれで観客がついてこれるのは、唐十郎だけに許された特権だと、僕は思うですよ。天才でない人には別の道筋を考える必要があって、まずは、自分が観て面白いものを盗んでくる、っていうのが第一歩かと。

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