2008年5月4日日曜日

唐組 夕坂童子

04/05/2008 ソワレ

紅テントを観に行く時は、いつも、丸山厚人の客整列・客入れ口上が始まるあたりからもうドキドキしてきて、今日は何が出るのか、役者がどう出るのか、芝居が僕の妄想をどこへ引っ張って行ってくれるのか、楽しみでしようがなくなってしまう。

で、今日は、鶯谷の谷底から見上げる西に向かって上る坂の向こうに沈む夕日を見に連れて行ってもらった。

冒頭稲荷氏が出てくるところでなんだか嬉しくってぐっと来る。
ビクターの犬が登場するとともに蓄音機を待ちわびる。
夕日に向かって手袋かざすその感覚が、まるで最初からその一点しかありえなかったかのように、僕自身の子供の頃の近所の遊び場(「はらっぱ」と呼んでいた場所)へと僕を呼び戻して、芝居に持っていかれながらも、もう一方では僕自身の記憶へと遡る作業を続けていた。

今回の唐組は、いつになく単線なプロットに乗せて物語が運んでいたような気がする。その分上演時間も短く、最後まですっと物語の時間が進んだ。その分、場所・モノのイメージが舞台に固定して濃厚ではあったけれど、もしかすると好みが分かれるところかもしれない。

いずれにせよ、だ。ホント、娘を一度連れて観に来たい芝居ナンバー1。これが唐さんの芝居だよ、って。

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Homer Price さんのコメント...
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