2016年9月14日水曜日

Lemons, Lemons, Lemons, Lemons, Lemons (Edinburgh Festival Fringe 2016)

24/08/2016 12:10 @Roundabout, Summerhall

Roundaboutの2人芝居には気をつけろ。
去年もこの小屋で観た2人芝居が面白くなかったなぁ、というのを思い出す。
この芝居、去年のエディンバラで評判が良くて、ロンドンで上演された後、今年もエディンバラの人気演目。ロンドンで見逃していた感も強かったので、頑張ってチケット取ったのだが、ピンと来ず。期待通りには運ばなかった。

弁護士になりたて、経済的には心配ないノンポリの女の子と、ペット葬儀屋さんでバイトするアクティビストの男の子とが出会って、仲良くなって、ケンカして、っていう話。
伏線になっているのが「一日に発することの出来る単語数制限法」という、まぁ、いかにも芝居っぽい設定。
その制限の中で2人はどうやってお互いの気持ちを伝え合うのでしょうか?

役者が悪いわけでもないのだが、どうも一つ一つのシーンが面白くない。その場その場を面白くしないと、全体を線で繋いだときに初めて面白くなる、なんてことは起きないと思うんだけど。
そういう意味では、シーンや台詞が全体の趣向と2人の関係の進行にのみ奉仕していて、シーン自体の面白さが犠牲になっていたということかも知れない。
あるいは、Roundaboutの完全円形劇場、せいぜい6畳程度の狭い円形舞台が客席に取り囲まれている構造の中で「シーンを作る」こと自体が苦しいのかも知れない
(それが証拠に、この芝居の直後に同じ小屋で観たEvery Brilliant Thingは無茶苦茶面白かったのだから)。
それとも、話す前にその日の残り語数(14とか、5とか)の数字を宣言するのが、なんだか付け足しっぽくて、それで引いてしまったのかも知れない。

60分の短い芝居だったのだけれど、途中携帯電話が鳴って、それを取った女性が電話に向かって「今、芝居観てるところだからかけ直すね」と、場内の皆が聞こえる声で応答してしまったのは忘れられない。ここのシーンにもそれぐらいインパクトがあったならなぁ。Mark Thomas氏が最前列に座ってニコニコしながら観ていたのが際立っていた。表情を翻訳すると、「心意気や良し。ただしまだまだじゃの」ってとこだろうか。

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