2016年9月20日火曜日

Come Look at the Baby (Edinburgh Festival Fringe 2016)

26/08/2016 11:00 @Just the Tonic at the Community Project

今年のエディンバラのプログラムの中で、ある意味最もカルトな出し物。

会場に入ると、見世物小屋にあるような一間四方の天蓋が据えてあって、その下に、椅子が一脚。おもちゃが雑然と床に散らばっている。それを取り囲むように客席があって、収容人数はおよそ40-50人ほどか。筆者が訪れたときの観客は、途中入場を含めて約8人。開演時間になると、赤ん坊をだっこしたおばあちゃまが入場。その30分後、係が客席の端っこから立ち上がって「終了」を告げると、おばあちゃまは赤ん坊をだっこして退場して終わり。カーテンコールはもちろんなし。

その間、おばあちゃまは赤ん坊をあやし続けていて、筆者が拝見した回は、赤ん坊は終始上機嫌。ニコニコしたり、おもちゃを落として不安になったり、観客に笑いかけたり、奇声を発したり。要はただの赤ん坊である。一応、おばあちゃまは、一通りの30分間の段取りを把握していて、赤ん坊に差し出すおもちゃの順番も、おそらく、事前にきっかり決めてあると思われる。いや、しかし、それ、段取り、って呼んで良いのか?

2008年、多田淳之介とCastaya氏とのコラボプロジェクトで、舞台上に俳優がただ立っているだけの芝居を観たときに、「これが椅子だったらどうなのか」とか色々考えたものだけれど、
http://tokyofringeaddict.blogspot.co.uk/2008/09/lovecastaya.html

さて、赤ん坊だったら?
微妙。もうここまで来ると、岩合光昭氏の世界ネコ歩きと一緒の気がする。ネコや赤ん坊を眺めていて「想像力」の働く余地は、俳優や椅子に比べると圧倒的に小さいように、少なくとも筆者には感じられるのだが。
確かに癒やされたけど。

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