18/03/2007 ソワレ
この芝居、好意的に観てリキテンシュタインのようだと呼ぶのか、または、「何だかこのテのマンガってあるよね」とモロおじさんなレスポンスに走るのか、それとも、「つまらん」「わからん」と一言で片付けるのか。
(つまらんとわからんは、「or」で結ばれているので、一言です)
うーん。個人的に、苦しいところです。
芝居のごっこ性に着目して、あるいは、ごっこ性に無自覚な芝居を気持ち悪いと思う感覚から出発して、このスタイルを選びとること自体については、僕は必ずしも否定的ではない。実際、佐伯さち子さんの演技は、先日の「ロリータ男爵」にあっても頭一つ突き抜けていた。
しかし、デフォルメを効かすこととリアルさのギャップをどう「突きつけるか」という点において、岡田利規さんは実はもっと先を行っている気がする し、また、力を入れなくてもすごい芝居が出来てしまうことは、実は何時間か前に観た五反田団が立証していて、ちょっと野鳩は分が悪い。
ウォーホルの版画が、「当時としては凄かったんだよね」といわれるのと同様、野鳩のスタイルも、「出た当時は凄く新鮮だったんだよ」と言われかね なくて(というか、言われているのではないだろうか?僕は初めて観たのでそんなことは言えないが)、正直なところ、も二つくらい何か無いと、次回からは苦 しい気もする
(と思ったら、当分お休みとの事。新装開店、上手くいくと良いですね)。
この芝居で一番驚いたのは、僕の右側の席に座っていた、芝居中ずっと鼾かいて寝てた男だ。終演後、客電がついたら、そいつ、何と靴下まで脱いでくつろいどった。その割には、足、臭ってなかったけどな。
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