2007年3月11日日曜日

ユニークポイント イメージの世界

10/03/2007 ソワレ

観客が物語を追うような作りを嫌い、ディスクリートなシーンで時間を紡ごうという意図が見える。
が、そのディスクリートさが、散漫さに繋がっていた。

印象で言えば、「空気が薄い」。
口の悪い言い方をすると「会話がペラペラ」。薄っぺらい事しか言っていないとか、そういう意味ではない。時空の紡ぎ方が、余りにも疎なのである。

舞台上に2人しかいないシーンが多く、3人・4人と増えて会話が交錯する(いや、そこまでは要求しないにせよ、空気を共有する、違和感を覚える、何となく気になる、そういう)ことが無い。

じゃあ、何が濃密なのかと問われれば、その代表選手は平田オリザの東京ノートだろう。
それでは、2人芝居だといつも空気が薄いかといえば、そうではなくて、ずっと舞台上に2人しかいなかった畑澤聖吾「背中から40分」は十分濃密に空間を編んでいた。

こういった、僕の気になった部分は作・演出の意図なのか、それとも巧拙に属することなのか、それは分からないけれども、でも、ひょっとすると、1 時間13分の芝居、本当は、45分に縮められたのかもしれない。そして、もうちょっと沢山のことを、もう少し絡み合わせて、膨らませられたのかもしれな い。

そういう気がしました。

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