2007年3月17日土曜日

ハイバイ ヒッキー・カンクーントルネード/お願い放課後 二本立て

16/03/2007ソワレ

いや、とても面白かったっす。

「ヒッキー」さすが「とっても評判が良い」と自分で言うだけの事はあって、面白い。
またもや、「あぁ、こんな風に台詞いえるんだぁ」という若い人たちへの今更ながらの驚きと、そういう芝居が作れる作・演出の力量に感心する。
後半おねえさんが出てきて「物語」パワーが若干押し気味になるんだけれど、それは、(すっごく尊大な言い方で悪いが)ゆるす。何となれば、それは、噺を落とすために必要だから。そして、噺のオチも、愛すべき芝居としての「ヒッキー」を十分受け止めていたと思うので。
楽しうて、やがて哀しき、ひきこもりプロレス。

そして、お願い放課後。(旧仮題 しがちゃん☆セブンティーン)。プレビュー公演。
「1年に4歳歳をとってしまう奇病にかかっている志賀君」
この時点で、岸田賞3つ差し上げます!!前田司郎もびっくりだ!
アゴラ公演では役者入れ替えるらしいのだが、そうであるならますます来ておいてよかった。
えっと、総論でいうと、
「色々注文はあるが、大変面白い。5月が大変楽しみだ」

僕の嫁さん曰く、「え、でも、その病気にかかると、寿命、20年くらいだよね」。
極めて正しい。
だから、岩井氏がどんなに気合を入れて気楽に作っても、この芝居は、「愛と死を見つめる志賀ちゃん」にならざるを得ないのだ。
年をとると時間の過ぎるのが早くなるというけれど、そろそろ僕もそれを実感していて、正しい。すると、高校生の志賀ちゃんは、死に向かうすり鉢の 中を、同級生よりもかなーり下の方でくるくる旋回していて、つまり、周囲とのズレとか孤独感とかを、「話題が合わなくってね」とか「最近の若いもんは」と か、そういうのとは全然違う次元で常時感じていなくてはならない。辛い話です。

そこら辺のズレを、プレビューでは若い役者が演じた。本番では志賀さんが演じる。むちゃくちゃ楽しみです。

注文は、さっきも書いたが沢山あります。
一番の注文は、石橋亜希子の使い方がちょっと添えものっぽかったことかな。大変勿体無い。あと、お母さんも。
5月のアゴラ公演は、必見。

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