2010年5月23日日曜日

ハイバイ ヒッキー・カンクーントルネード 初めて組

16/05/2010 ソワレ

初めて組、初日。
ヒッキーは本当に大好きな戯曲。2007年3月に初めて拝見したときに「これからハイバイを観続ける」と思ったくらいに好きな作品で、今回も是非「初めて組」「経験者組」とも観なくては、と決めている。

で、まずは初めて組。良し。篠崎大悟の登美男、ちょっと線の細げな感じが岩井登美男と違ったカラーの味わい。吉田亮の母、平原母と優劣付けがたいが、いつものハイバイお母さんカツラなはずなのにおでこが広く見えるのは、吉田氏は「頭が大きい」からなのだろうか?近藤フクのお兄さんは、外見「え?」から始めて、ぐぐぐぐ押してくる感じ。

チャン・リーメイの出張お姉さんはこれまで観たバージョンのお姉さんに比べて(ダンガリーのシャツにジーンズという衣装もあって)サブカル臭さが前に出る、ちょっと変な味わい。浅野綾は前半「声出てないかな?」と思ったものの、関係性の糸が最後まで切れずこれも良し。

この芝居、何度観ても絶対に飽きない。役者が変わるから飽きないのではない。何度観ても、いくらでも発見があり、自分の観ている状態によって(微妙な)振れ幅がある。そういう見方を許してくれる。変な言い方だけど「軽井沢、良いところらしいのよ」のシーン、何度観ても、泣く。悲しくなったり、笑ったり、自分のことに照らしてみたり、森田家のことを思ったり、とにかく泣く。ラストにかけても、登美男の中にとびこもって、最後までうじうじして、みちのくプロレス観に行くかどうか、自分が本当に迷ってしまう。

泣きたいからじゃないけど、何度も観たい。いろんな役者で、いろんな場所で、いろんな振れ幅で観てみたい。そういう芝居。

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