22/05/2010
劇評セミナー第4回は青年団「革命日記」の合評を水牛健太郎氏の進行で。
・「革命と日常」「集団と個」のような二元論の対比でこの「革命日記」を語ることは、二元論を選びとった時点で平田の術中に落ちている。それでは平田の掌の上を抜け出した視点は提示できない。
・「革命日記」が何についてリアルなのか、すなわち、「2000年代に三里塚のオオカミはありか?」「こんな杜撰な運営はありえないのではないか」という「時代考証」「設定」のリアルさに対する疑問がどの程度「芝居を語る上で」有効なのか?
・演劇は「内容」と「パフォーマンス」の両方を捉えて語るべきなのだけれど、「革命日記」については内容の方へ流れがち。なぜか?
・なぜ青年団の役者の名前は覚えにくいのか?
・平田オリザの「戯曲」の作風が変わってきているという印象について。
うむうむ。日頃考えていることとかぶる部分もあり、新しいこともあり、刺激いっぱい。何より、(1)アルコール抜きで、(2)各人一通りの論点をさらった上で(つまり、イヤイヤながら宿題をやっているのとは訳が違うということ)、(3)正解のないことについて大人の議論ができる、というのは素晴らしい。少なくとも今回はそうだった。脳味噌に心地よい汗をかいた。
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