15/05/2010 マチネ
小生浅学にして未だプルーストを一頁も読むに及ばず、「失われた時を求めて」と聞けどもただマドレーヌと紅茶のびちゃびちゃを思い浮かべるのみ。そんなおいらが千葉三条会アトリエまで足を運んでどうよ、という思いはあるが、エイっととりあえず行ってみる。だって三条会だもの。行ってみてどうだったか。
やっぱりプルーストのことは分かりません。でしたし。分かったつもり。にも、なりませんでした。が、面白かった。
ドクター、看護師や占い師と患者。「ヒッキー思い出療法」というべきか、いや、プルーストってそういう人だったんだよね、多分。思い出に浸るヒッキー、ていうか。
という勝手な思い込みのようなものを創り手と観客で共有できるような出来ないような。
「コンブレー」という縁もゆかりもない土地の、おそらくプルースト自身もかなり妄想で作っていてそれをまた三条会の妄想でインフレートした物語が舞台に載って、それは全く観客にはコンテクストの取り掛かりもない話で、あしたのジョーっていったってそれは全共闘の愛読書だからやっぱり僕ら同時代じゃないよね、そういう、
「全く関係のないお話に、これからお付き合いいただくんです。しかも長いです。」
そういうご案内を頂いた、そういう感じ。
おそらく続きも観に伺うと思うが、じゃあこれ一回きりのつもりで来た人は?といわれると少しきついかも。第2のコース以降が、どれくらい「独立に立っていられるもの」になるかが楽しみ、あるいは、気にかかる。
0 件のコメント:
コメントを投稿