2009年6月29日月曜日

SPAC じゃじゃ馬ならし

27/06/2009 マチネ

オランダのカンパニー「トネールフループ・アムステルダム」によるじゃじゃ馬ならし。
印象としてはイーストエンダーズ(イギリスの長寿ソープオペラ)に近くて、男は酒飲みで乱暴で、女は勝手でうるさくて言うこときかなくて、でも愛し合ってるのよ、みたいな。
大作家シェークスピアの戯曲を、こんなにモダンに下品にやってみせちゃったよーん、みたいな。

プロデューサーが開演前のトークで、「芝居は簡単だ」といっていたのが良く分かる。
おそらく、この劇団は、色んなものが、舞台に乗っている下品なものやベタなストーリーや何やらが、「伝わるものだ」という前提で芝居をやっている。もちろん、洋の東西でコードは違うかもしれないけれど、でも、基本は伝わるものだと思ってやっている。
そうでないところ、伝えきれない役者の立ち、観客個人の見方等々によって色々変わってくるんだ、というところには思いが至っていないように思われる。
だから、つまらない。つまらなかった。

先々週のインドから来たパフォーマンスは、コードが違って、基本伝わらないことを前提にやっている。だから、変な押し付けが無いんだ。その差は大きい。また、日本の劇団がヨーロッパに行ったときに、「基本は伝わるもんだ」というように思われてるとすると、これは、結構、やばい。そう思う。

冒頭の繰り返しの音楽が Arrested Development の Ease My Mindのイントロだったところ(なつかし!)、出てくる俳優・女優が、顔立ち、体型、色んなところでみーんなまさにオランダ人で、あぁー、オランダの劇団なんだなー、っていうところにはちょっと食いついたけど。

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