2009年6月1日月曜日

二騎の会 一月三日、木村家の人々

23/05/2009 ソワレ

多田淳之介自身は「宮森戯曲を好き勝手に演出している」と言うけれど、でも、こんなに多田氏が戯曲を大事にして演出している場って、無いんじゃないかと思ったりしている。

客席に対して270度開き、ではけの奈落まで観客に晒した舞台が、多田氏の真冬な格好での前説(こりゃベタだ)もあいまって「おままごと性」 「ごっこ性」をフレームとして示す。そのフレームを背負いながら、フレーム自体で遊ぶというよりも、「フレームを意識しながら、ごっこの虚実をすきーにら くーに行き来してみて下さいね」みたいな感じが、心地よい。

小河原氏の背中の曲がり方が、笠智衆さんにそっくりじゃないか、小津の「麦秋」みたいだなー、とか、携帯のダイヤルの仕方とか、細かいところを見てても飽きず。細部に隙が無いからこそフレームで遊べるってところはある。

後半長男が連呼する「家族なんだから」って、なんかの芝居とイメージが重なると思ってたら、5日くらいたって思い出した。ハイバイの「て」で長女が言う「だってみんな集まったんだから」だ!
何が共通してるかって、「家族の絆、理不尽なり」ってことだろう。

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