2009年2月1日日曜日

高山植物園 天の空一つに見える

31/01/2009 ソワレ

高山植物園、初見。4年ぶりの公演ということだが、高山植物園の旗揚げから前回の公演までの間、僕はまるまる日本にいなかったので、こういうことになる。

客入れ中の稽古風景はかなり面白い。その後の期待感高まる。
滑り出し、稽古部屋の入り口にフォーカスが当たっている辺りの展開は悪くないのだけれど、だんだんと「観づらく」なっているのに気付いた。

多分、舞台中央の土俵が邪魔をしているんだな、と思う。会話の内容が、小さくまとまって話すようなプライベートのことなのに、基本的に観客の視点が舞台の端へ端へと寄っていく。土俵の向こう側の相手に話さなきゃなんなかったり、土俵の上手と下手で同時に物事が進行すると、観ててシンクロがとりにくかったり。舞台の臍にいる小河原康二に視線が行くとピタリとはまって一瞬安定するが、またすぐどろろんとバランスが崩れる。

出演しているのはいずれも青年団の名だたるてだれ揃いだから、役者の力量というよりもやはり場所のやりにくさなのじゃないかと思う。第1回青年団プロデュース公演「麻雀放浪記」で、舞台上の全自動卓の存在感に舞台全体が喰われてしまったのを思い出す。

的の絞れないまま、食い足りない現代口語演劇で終わるのかと思ったら、突如残り10分でカチッとスイッチが入って、土俵の内外入り乱れてわーっと来た。あ、これまでの1時間強はこのためのマクラですか?といっちゃあ失礼なのだけど、もっと後半部分を観たい、あるいは、その匂いを前半から感じていたかった、という気がしてもったいない気分。

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