2009年2月24日火曜日

ポツドール 愛の渦

22/02/2009 ソワレ

真剣、面白かった。
2年前にポツドールの芝居観て、「二度と観ない」と思ったくせに、懲りずに観に行ってしまったのだが、2時間20分、これならぜんぜん長くない。

「恋の渦」「激情」とどこが違うかというと、やはり、物語に絡め取られない役者の立ち。この「愛の渦」にも、ペラペラな物語や、ペラペラな「意外な展開」は散りばめられているのだけれど、そんなものは最後にまとめてティッシュに丸めてポイッ、という態度が満ち満ちて、だって所詮、ただのスケベだし、みたいな潔さが素晴しい。

セックスのシーンとか、妙な猥談で盛り上がったりするようなシーンは、「なくもがな」とも感じちゃったりするけれど、それは、全体の緩急のアクセントになっていたり、ペラペラ感増大効果を生んでたりして、決して無駄でないのだ。そう。最初から最後まで、すけべ、以外に何もないのだから、その周りにある全てのペラペラなものが、ペラペラなものとして、立ち上がってくる。そういう意味で、全てのシーンに無駄がない。

あと、思ったのは、特に女性の「かわいい、かわいくない」って、作者によって違うのかなー、ということ。この芝居の作者は、「これなら最大公約数だろう」という基準を想定して「かわいい、かわいくない」の設定をしているのかなー?そこら辺のところ、作・演出の感覚・趣味と、最大公約数ではないかと思われる感覚・趣味と、特殊と思われる感覚・趣味と、作中人物の特殊な趣味に即した感覚・趣味が、もうちょっと分かりにくく、どうしても謎々が解けないぞ、くらいに変でも面白いのではないか、と思ったりしました。

0 件のコメント: