2009年2月21日土曜日

中野成樹+フランケンズ 44マクベス

20/02/2009 ソワレ

2時間10分、ちっとも長くない。ともすれば変な臭いのつきやすいマクベスを、すっきり味で料理してみせた印象(誉めてます)。

正面に芝生が植わったアメリカの中流家庭"風"(僕はその現物をみたことがないので)の一軒家をかたどる舞台は、8つのコンパートメントを役者が行き来する様がドリフの様でもあり、いかにもペラペラのセットがサドラーズウェルズで観たマシューボーンのEdward Scissorhandsみたいでもある。

現代口語の魔女達と、新劇言語のマクベス・バンクォが出会うシーンは、いきなりザラついて楽しい。王様のいるシーン、夫婦のシーン、魔女のいるシーン、門番のシーン、と、シーンによって言葉も違う。時間の流れ方も違う。そこら辺は、演出・役者とも「上手に」処理してあり、そのザラつきがシェークスピア戯曲の流れを邪魔しないように出来上がっている。

ペラペラのセットの上で、現代風の「いかにも現代の生活をペラペラに表象しているかのような衣装をまとった」役者達が、(有体に言えば)中世スコットランドと現代のペラペラな生活を二重写しにしてますよー、と言いたげだけれども、その思いつきにもたれず、思い付きを押し付けず、飽くまでもシェークスピアの戯曲を立てるスタンス。そこがちょっとスカしているようでもあり、でも、成功しているから文句はつかないだろう。

上演開始50分でもうダンカンが殺されちゃって、え、この後2時間10分まで何を見せるつもり?と思ってたら、門番のシーン・殺し屋独白でたーっぷり時間をとって、それがまた面白く、時間を忘れた。

なんてことないように見えるんだけど、実はかなり凝ってますぜ、という意気を感じる。現代の英国で現代風に力抜いてシェークスピアをやろうとすると、このアプローチに近いのではないかとも思われた。

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