14/02/2009 マチネ
あれー、何だか、集中できないなー、と思って観ていたら、終わった。
うむ。上手だし、ソツもない感じだし、物語に嵌りこまないような工夫もあるし、一体、何が自分にとって気に喰わなかったのか。あるいは、何故、面白いよー、と言えないのか。
うーん、何で入り込めなかったのだろう、と感じてる時に思い出したキーワードが、平田オリザ登録商標の「セミ・パブリックな空間」。この作品、セミ・パブリックな空間の中で人と人を合わせるよりも、むしろ、プライベートな会話を重ねて、それをすごく狭いパスを通して他のプライベートな世界と結び付けようとしてるんじゃないかな、と。
だから、個々のプライベートなスキットは、それだけではちょっと入りづらい印象があって、そこから、「実は個々のスキットが繋がっていく」流れを見せられても、観客としては追いづらかったのではないか。少なくとも、僕には。
平田の「セミ・パブリック」という考え方は、舞台上に事件を起こすのに役に立つだけでなく、観客が舞台上に移入できるための補助線の役割も果たす、極めてずるい概念である。そのずるさを敢えて避け、プライベートな空間で90分紡いじゃおうという心意気やよし。
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