2007年6月3日日曜日

シベリア少女鉄道 永遠かもしれない

02/06/2007 マチネ

正直言って、あんまり期待していなかったんである。
理由を具体的に書くと、シベリア少女鉄道と全く関係の無いところで波風が立つので書かないが、期待していなかったんである。

1980年代末に仕事をして以来のシアターグリーンは、見違えるような近代的なビルに立て替わり、ビルの中に2つも劇場が出来ていた。いきなり驚く。が、客席の質素さにちょっとだけほっとする。

で、芝居はといえば、これが、とても面白かった。期待していなかったことがすまんかった位に面白かった。2時間20分はちと長くて、もちろんもっと削る余地ありとは思ったけれど、それを補って余りあるくらい面白かったし、何しろセンスがある。

何をどうかいてもネタバレなので(とはいってももう日曜日で千秋楽ではあるが)できるだけ書かないことにするが、どこに「やられた」と思ったかというと、
・忠臣蔵とサザエさんのリンク付けとその落とし方
・2時間10分経過時、「そろそろ客席飽きてきたかな」のタイミングでの女子学生上手のはけ。
この2つが秀逸。

全体のノリは、何となく80年代の山の手事情社等、TOPSやアリスで観たような芝居を思い出したけれども、
・全体のフレームの嵌め方と役者のあてがい方
・「演劇のごっこ性」の、微妙なところで勘違いしない遊び方
を心得ているように見受けられて、妙な懐かしさ無し。

なるほど人気がある劇団なわけだ。納得した。

ただし、前半25分はたるいし、つらい。全体のフレームの嵌め方とエンディングに向けての加速度を考えたら今回のようなペース配分と序盤のスピードの無さはむしろ必要と考える向きもあるかもしれないけれど、
ハイバイのように、下手な説明台詞を「開演前の作・演出からのアナウンス」で代替して時間をセーブする方法もありなんですから。

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