09/06/2007 マチネ
主宰谷本氏が10何年前に芝居人生を始めた場所が当時の中村組稽古場(現在アトリエ春風舎)であるならば、僕が芝居人生を始めたころ、1987年に中村座の稽古を目の当たりにしてショックを受けたのも同じ場所だ。こっちはもう20年前になる。
で、芝居の話。一言で言うと、好感度の高い芝居。
まず、冒頭出てくる役者の顔が良い。まっすぐ椅子に向かわずに、無対象廊下と無対象の教室のドアを開けて椅子にたどり着くために、下手のへちを客に向かって真っ直ぐ歩いてくるのだが、その時の顔が良い。
大体、隠れて煙草吸いに行ったりエロ本買いに行ったり便所に立ったりするときって、こういう顔をしていた、その記憶に訴える。
そして、冒頭の台詞の掴み。「5点。」説明無くとも何のことだかすーぐに分かってしまう。おじさんはやられた。
激するとすぐがなるのはどうかと思うけれど、説明台詞とか変な伏線なしの直球勝負が好感の持てる理由。
ある日眼が覚めるとオッサンになっていた、というのも、良い。とても良い。繰り返して言わなければならないのは、ハイバイの「1年に3歳年をとっ てしまう大学生志賀くん」のインパクトにはとても敵わないからで、でも、敵わないけれど、良い、といわないとネガティブに聞こえてしまうので、繰り返して 言う。良い。
この、シンプルな直球勝負の芝居は、やはり、1時間以上は持たないだろう。この劇団は初見だったが、変化球も取り混ぜて1時間半完投できるかどうか、興味深い。スケジュールのやりくりが付けば7月の芸術劇場も是非行きたいのだけれど...
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