19/04/2008 マチネ
桃唄309の芝居を観始めて1年ちょっと、4本目にしかならないのだけれど、今回の設定は過去3本にあった「土を踏む感触」がないばかりか、何と 踏むのは月の砂。舞台は月面基地の中。うーん、僕が桃唄に期待するものとはちと違うが、当パンによれば、昔SFものをやったこともある由。
誤解の無いように予め言うと、僕は桃唄の芝居についてくる独特のにおいとか、くせとか、そういうものは「好き」です。そこをスタート地点として、敢えて言うと、今回の芝居は、
「80年代に見た学生演劇の中で良く出来たものの、さらに上出来なもの」
という印象だった。もちろん、「物足りない」という意味で。
帰り道思ったのは、
「ギリギリの状況に置かれた人々に対して想像力を働かせることは難しい割りに報われない。だって、僕達、現実にギリギリの状況に置かれていないんだもの。
どちらかというと、自分が今この日常にいながら、実はギリギリの状況に置かれていて、自分がそれに気がついていないだけなんじゃないか、というように妄想を働かせることの方が余程興味深いことなのではないか、少なくとも今の自分にとっては」
というようなことです。
こういうSFものは、やはり、自分に近いところにアナロジーが働くような要素が無いと、難しい。だからといって、日常べったりの現代口語演劇wannabeにもうんざりではあるのだが。
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