2010年3月8日月曜日

東京デスロック Love 2010 Yokohama Ver.

07/03/2010 ソワレ

2007年初演の名作、2009-2010ツアーを締めくくる横浜バージョン。

作品としての熟成は「桜美林バージョン」を拝見したときにも感じたことだけれど、今日もそう。一種「懐かしさ」のようなものがある。それは、「昔をしのぶ」のではなくて、むしろ、芝居を観るときの基本の態度に立ち返る為の基礎稽古に臨む感覚。本当に安心して、役者の一挙手一投足、表情、台詞、声、舞台上の空気に集中していられる。そして、思う存分に妄想を膨らますこともできる。余計な意味や意図を詮索する苦労からは100%自由であって良いのだ、という安心感。

初演時のリトルモア地下では、前半、客席内で喉が鳴る音やおなかの鳴る音が遠くから聞こえるほどの「水を打ったような」静かさと緊張感の中で芝居が進んだのだけれど、桜美林・横浜では、客席がより(良い意味で)リラックスしているのを感じる。確かに客席の緊張感は維持されていて、静かなシーンの中でかすかな音が聞こえてくるのは変わらないけれど、異様な緊張感を余儀なくされている感じはしない。爆音の導入も含めて、そこら辺の見せ方、引き込み方も熟成したのか。

アフタートークで「東京デスロックの今後の活動方針は?」という質問が出て、僕もあっと思ったのだが、そう言われてみれば、今後のデスロックについて考えたことなかった。Loveのような(少なくとも僕にとっては)立ち返る場所を持っていながらも、そこに拘って立ち止まることを良しとしない態度、良し。是非、今後とも、「もうついていけない」「でも、芝居を見つけない人にも面白いと言わせてしまう」そういうラインを追い求めていただきたい、と希望します。

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