2010年3月2日火曜日

突撃金魚 ビリビリHAPPY

23/02/2010 ソワレ

「アウェーでの上演」というのはきっとこのことを指すに違いない。上演後のトークで「突撃金魚」をこれまでに観たことのある人に挙手求めたら3人程度。上演中の観客の反応も、客席で観ていて十分分かるほど「暖かみに欠けていた」と言って良いと思う。じゃあお前はどうだったんだよ、と言われると、まぁ、僕もそんなに暖かい顔して観ていたわけではないけれど。

こんなことを言うのは本当は良くないのだが、おそらく東京の「アゴラに来る」観客の好みに合っているとは思えないし、それをカバーするには技術的にも拙ない部分が目立った。

そういうところで、アゴラのサミットディレクター杉原氏の作戦は、半分上手く行って半分失敗していた。「サミットなくしては」アゴラで観られることがなかっただろう作品を呼び込むことで、アゴラの匂いを少しでも変えること。それを「アゴラの常連たち」に見せつけること。そこは上手く行った。でも、もうちょっとアウェーでケレンをぶちかませるカンパニーであることを期待していた気もする。そこは失敗。

上で「巧拙」と言ったけれど、実は、こういう「アウェーの芝居」だからこそ、自分が巧拙を語れるのか?という問いにぶつかる。要は「好悪・趣味の合う合わないは別として、貪欲に愉しもう」という気概無しでは、はなから何も起きっこないのだ。
突撃金魚の芝居で頭抱えたり失笑するスカしたそぶりは、次の40年に向けた芝居の力強さにはつながらない気がする。突撃金魚に戸惑う自分は「じゃあどうしろっていうんだよ!」という問いに真っ向から答えられず立ちつくす自分でもある。

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