2009年1月2日金曜日

小野寺修二 ある女の家

19/12/2008 ソワレ
パフォーマンスを観てからすでに10日以上も経って、しかも年も明けてから何が日記か、という向きもあるかもしれないが、世の中、芝居観たり日記書いたりするよりもよほど大事に思われることもあったりするのだから、若干の遅れは仕方がない。
僕は小野寺氏と藤田氏のパフォーマンスは大好きで、今回の上演期間がちょうど妻子の一時帰国初日と重なっているのを知ってちょっと悩んだのだが、結論としては、「妻子とともに観に行く」ことに決定。帰国したその日にいきなり舞台かい、という向きもあるかもしれないが、世の中、どうしても家族に見せたい舞台というのもあったりするのだから、これも仕方がない。
幕前、娘が「時差ボケで眠りに落ちるかも」と抜かして、びびる。要は、面白くなかったら寝てしまうという、露骨なリトマス試験紙を突きつけられたわけである。
が、公演中妻子とも身じろぎもせず。1時間20分、本当に楽しんだ。小野寺・藤田パフォーマンスを観るたびに、「ユーモア・エスプリ」というのはこういうことを言うのだ、とつくづく思う。ストーリーにとらわれず、いや、ストーリーは立てていたのかもしれないけれど、その中で目に付いたちょっとしたことから時空を脱線・脱臼させていく瞬間の変化のキレ・スムーズさ、あざとさを感じさせないまでのあざとさ。素晴らしい。
娘は、前半、上手で小野寺氏が両足でピョンピョン飛ぶところですごい技量のダンサーだと思ったらしいが、技量はあくまでエンタータイメントに奉仕する存在でしかない、と割り切った姿勢もまたよし。まずは父親のセンス、合格といったところで、胸をなでおろした。ちなみに、娘のお気に入りは、案の定というか、浅野さんでした。妻は浅野さんが遊眠社に出ていたことを忘れていた。そうやって、帰国初日は終わったわけです。

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