2009年1月2日金曜日

青年団 サンタクロース会議

20/12/2008 マチネ2連発
サンタクロース会議、どうにもこの日にしか都合が付かず、土曜日の11時の会(子供編)・16時の会(アダルト編)にお邪魔した。青年団初の「観客参加型」芝居、しかも子供相手、ということで、大変楽しみにしていたのである。
舞台中央奥の煙突セットは、まるで「青年団ボックス公演、雪の聖夜と君と僕」みたいな趣だが、その前にはちゃんと会議机が客席に開かれた形で置いてあって、子供達も「会議」みたいなものを期待しているようだ。
ふたを開けてみると、「参加型」とはいうものの、観客席にいる子供には「都度質問=アンケートのようなもの」にこたえてもらうことが主眼で、観客席の反応が舞台の進行に深刻な影響を必ずしも与えないという意味で、「あなざーわーくす」の観客参加のような過激な楽しさはない。言い換えると、もっと観客席と舞台を近づける余地はあったにもかかわらず(そしておそらく、作・演出・役者とも、そこに気がついていたにもかかわらず)、そこまでは、今回の青年団、足を踏み出さなかった、という印象である。
しかし、それが今後どんな風に成長・発展していくのかは分からないけれど、こどもの食いつき、という点で見るとそんなにネガティブでもなかったんじゃないかと思う。あれだけ子供が一生懸命50分間食い入るように観る芝居って、やっぱり、きちんと技量がある芝居なんだ、と思わざるを得ない。自分自身が子供のころには、変な子供芝居に対して「子供相手だと思ってナメんじゃねー」と思ったものだが、それじゃあ、青年団の「サンタ会議」をそのころに観ていたら、一体どう思っていただろうか?わがことながら興味深い。特に、ガミガミ博士とガリガリ博士。この2人のデフォルメされたキャラは、子供の人気も広く博していたようで、いや、やっぱり面白かったんだよな。僕が見ても。
アダルト編は、子供編から「子ども要素」を抜いて、そこに適度にスパイスかけた気もして、正直、子ども編に較べると緊張感なく観てしまった。やはり、観客参加を前提とした緊張感はあったほうがアダルト編であっても良かったかな、と思ってしまった。
トータルで考えると、まずは、「これもありか」という方向感を、合格点の付く完成度を保ちながら提示された感じか。どの回も大入り満員だったようだけど、20年前のように、「客が減っても良いから過激に前に進む」というのは、もう、さすがにやらないのかな。そういう、漸進路線もあり、ってことですな。いや、ネガティブな意味じゃなくて。

0 件のコメント: