2009年1月2日金曜日

冨士山アネット 不憫

28/12/2008 マチネ
以前から気にはなっていたが拝見する機会がなかったカンパニー。年末にもかかわらず各回ともかなりお客さん入っている模様で、うん、当日で入れればもぐりこもう、という趣旨で初見。
が、開始1分、パフォーマーたちがわっと出てきて、例の、よくつまんないマイムやダンスででてくる「一同、面を切って口をぽかんと開けて、驚いた表情でキメッ!」という奴をやってくれた時点で、すごく不安になった。そういうパフォーマンスは、間違った方向の観客サービスに向かう確率がとっても高いのだ(そういう口ぽかんポーズを一切見せない井出茂太氏や小野寺修二氏と較べると良いと思う)。
で、案の定、残りの1時間は、ちょっとどうかというようなフラストレーションに悩まされた。これまでも舞台で拝見したことのある、柿喰う客の玉置氏、深井プロデュースの深井氏をはじめとして、みんな、身体よく動く。動くのに、煮え切らない。せっかく日常の動きから脱線・脱臼して動きを組み上げているのに、動きがストーリーのとりこになって、自由に広がっていかない。そこら辺気をつけないと、台詞がないだけのつまらない「できるかな」になってしまう。つまらない子どもマイムには堕していないにせよ、今ひとつ煮えきらずに終わってしまった。残念。
お色気担当深井氏と上の空氏、上の空さんってどっかで聞いた名前と思っていたが、一度ワークショップでご一緒したことがある方でした。舞台で見ると、「この人はいつまばたきをしているんだ?」という不思議が先にたって、WSの時と同一人物であることに気がつくのに時間がかかった。まさに、役者は化ける。

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