2008年7月7日月曜日

青年団 眠れない夜なんてない 再見

06/07/2008 ソワレ

千穐楽。
ゆったりと、焦って事件を追わずに、でも、油断なく、舞台に眺め入る。

どっかの劇評に「手に汗を握ることは起きない」と書いてあったが、こんなに充実した舞台に見入っていて「手に汗を握らない」というのは一体いかがなものか。ハリウッドのアクション映画でしか手に汗を握れないのは、コーラの飲みすぎで味蕾が死んじゃったようなものである。
ま、逆を返すと、僕がコーラがぶ飲みしたら一発でお腹壊しちゃうということだが。

ゆったりとしたうねりが気持ち良い。ディテールがポンと目に触れることがあって、それも良い。

どこか作り物っぽい環境の中で作り物っぽい日々を過ごして、そこから出たくなくなっちゃう人たちを、「本当の作り物」の中で演じているのが、何だ か面白かった。でも、そういう「作り物of作り物」の裂け目から、作りきれない何かが染み出てきちゃったりするのが、また面白い。

何度見ても、誰と見ても、きっと違うものが見えてきて、面白いのだろうと思う。

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