2016年5月11日水曜日

The Complete Walk

23/04/2016 @テムズ川右岸

シェークスピア没後400年記念企画、Shakespeare’s Globeが送るシェークスピア全戯曲37カ所走破スタンプラリー!

テムズ川右岸、サウスバンク一帯をお散歩しながら、37カ所に設けられたビッグスクリーンで、処女戯曲「ヴェローナの2人の紳士」から最後の作品「テンペスト」まで、順を追って、それぞれの戯曲の過去のGlobeでの上演の舞台映像と、今回新たに撮影したショートフィルム(イメージフィルムだったりクライマックスだったり)を観ることが出来る。37のスクリーンを制覇すれば、これであなたもシェークスピア通!という趣向である。

土曜日の朝に思い立って「よし、行こう!37本制覇を目指せ!」と勇んで出かけたまでは良かったが、
1. 当日は4月とはとても思えない寒さ。冷たい霧雨混じりの中、川沿いを巡ってじっとスクリーンを見つめ続けるのには限界がある。
2. 時間が足りない。戯曲一つに10分強。37本で370分。つまり6時間。移動時間を合わせると、とても一日で回りきることは不可能だ(まあ、だからこそ土曜・日曜の2日間にわたっての催しにしているわけだけれど)
3. スクリーンの故障が頻発。ケーブルがおかしくなったり、オバマ大統領来訪のあおりで一時ストップしていたり。極めてUKらしい緩さが完全完歩を阻む。

最初の6,7本は真面目に見ていたのだけれど、その後作戦変更、よほど面白そうなもの以外は「存在だけ確認」して流すことに。夕方までかかってとりあえずは完歩。周囲のお年寄りたちが、寒さに負けずじっとスクリーンに見入り、ケーブル修理中となれば我慢強く修復を待つ、そうやって37本制覇に向けて着実に穂を重ねる姿には、感服する他ない。

が、流しただけでも相当の教育効果はあるみたいで、おかげさまで、完歩後には、シェークスピアの戯曲全37本、そらでタイトルを言えるようになった!素晴らしい成果。ジョン王がなんと可哀想な王様だとか、ヘンリー8世がなんとおべっかな芝居になっているかとか、じゃじゃ馬ならしは本当にひでえ話だなぁ、とか。そういう余計な知識はバッチリ身についた。

この企画、楽しいよ。そして、シェークスピアの世界がどれだけ広いか、っていうのがスタンプラリー形式で観られたのも収穫。大いに愉しんだ。

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