2008年2月24日日曜日

空白に落ちた男

23/02/2008 マチネ

藤田桃子、丸山和彰のお二方といえば、2006年の夏に見た「立つ女」という公演にでていて、そういえば、「立つ女」も含め、あのころポツポツ観 始めた日本の芝居に「あぁ、こりゃ面白いぞ」と思わるものがあったおかげで今の僕の芝居狂いの日々がある。だから、この人たちは今の僕の生活ぶりに多分に 責任を持つ人たちな訳である。今回のこの公演も、その繋がりで教えてもらわなければ気がついていなかった。

で、も1つ付け加えると、小野寺氏のお母様というのは、僕のロンドン時代の同僚の伯母様と親友ならしい。僕が「芝居をやってた」と言ったときに、 同僚が「あぁ、じゃ、こういう人、ご存知ですか?」と挙げたのが小野寺夫妻で、まぁ、何が言いたいかというと、世の中、色んな縁があるもんだ、ということ である。

で、そういう縁もあって、今回、ベニサンにお邪魔したのだが、これが、面白かった。首藤康之さんは「世界的ダンサー」との触れ込みだが、心配して いたワンマンショーの趣ではなくて、前面に出てくるのは5人のアンサンブル。力を見せ付けるというのではなくて、あくまでも愉快に、楽しく、ユーモアの効 いたパフォーマンスだった。

首藤氏は二枚目どころというよりもむしろクルーゾー警部の趣で、そこを囲んで、ことさらなナンセンスを主張しないナンセンスで全体を織り上げてい くのが気持ちよい。1対1や3人単位のシーンも面白いが、やっぱり一番面白いのは5人勢ぞろいの混舞(群舞というのにはちょっと人数も少ないし、というこ とで)。こういうのは、ダンスど素人で股関節も硬いボクが観ても充分楽しくて、ホント、満喫いたしました。

もっともっと客席がきちきちに埋まっていてもおかしくないくらいの公演なんだけれど、土曜日のマチネなのに空席があったのは残念でした。

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