2008年1月10日木曜日

青年団 火宅か修羅か(再観)

09/01/2008 ソワレ

年を越してから再度拝見。やはり良い。

志賀・荻野の父娘の会話の距離感に初日はジーンと来たのだが、休暇中さんざ娘と話してきて、割と満ち足りていたせいか、初日ほどのインパクトは感 じず。むしろ、妻娘合わせ技で相手する志賀さんのシーンにまたぐっと来る。いずれにせよ志賀さんに感情移入していたことは間違いなく、小生もとしをとっ た。

芝居がはねてから飲んでいて、半分だだ漏れモードで話していたのだけれど、今回のポセイドンを語るシーンは絶品である。その理由として、ひょっと すると、「同窓会組」側の出演者が、誰も、初演・再演の海神ポセイドン、及び、青年団史上最低の観客動員を記録したはずの海神を、知らないことにあるのか もしれないと思い始めた。

僕とて初演・再演のポセイドンを観たわけではないのだけれど、ただ、遠くへ槍を投じようと構えるポセイドンのイメージと、「まだ若かった」青年団 の雰囲気がどうしても重なってしまっていたのが、今回、そうした呪縛を感じさせない古屋氏の演技で、ポセイドンのコンセプトが前回以上にクリアーに顕われ ていると感じた。

もしかすると12年越しで平田演出がよりクリアーになったということなのかもしれないけれど、それはそれで、としをとるのも捨てたもんじゃない、ということだろう。いずれにせよ、ほぉーっと溜息が出る良い舞台だった。

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