本当にとんでもない映画で、全米・全英ともに興行収入瞬間風速1位に輝いたと言うのもとてもうなずける。
戸田奈津子には字幕が書けまい。このお下劣さでは。
イギリスの新聞で、
「俺たちはもう、後ろめたい笑いでしか笑えなくなってしまったのだろうか」
と書いてあったが、存分に後ろめたい気分になってくれ。
僕も存分に後ろめたく笑ったぞ。
考えてみれば、ドリフのまねだって、いかりやに怒られたり先生に怒られたり女子に白い目で見られたりするからこそ面白かったのだ。
ただし。だ。
これを観て怒り出す奴等がいても、野暮だなんて決していってはいけない。それはほとんど、松山から出てきて在京10年のオレが、高松から出てきて在京2ヶ月目の男をいなかものだと笑う滑稽さに似る。
そこら辺、さすが、ロンドン育ちのユダヤ人だけあって、来るなら来いの出鱈目さにはおそれいる。考えて作ったようで、実はノリだけで作ってしまったのに違いない。
ちなみに、劇中喋ってる「カザフ語」は、実は全部現代ヘブライ語だそうです。その内容もまた、すごいらしい。この映画、イスラエルでも大流行りなんだとさ。
何と、この、密やかな加害者意識の連帯の、後ろめたくも面白いことよ。日本公開とそれへの「正義派」大新聞(右も左も)の評価が待ち遠しい。
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