2006年10月22日日曜日

smartball My Legendary Girlfriend

いまどき珍しい途中休憩なしの2時間超。面白かった。

昔平田オリザは、「元気な女の子たちを書きたかった」といって、大学の研究室を使って「科学する精神」という芝居を書いた。

名執氏は、元気な女を描くのに、大久保と歌舞伎町とセックスを使ってこの芝居を書いた、と思われる。

物語自体はどうってことない。お芝居で物語を追いたい人には向きません。最初の5分で結末は分かる。その中で交換される、各登場人物の恋愛観なりセックス感なり人生観、が芝居の味噌。

時には長台詞となり、時には会話となり、3つの場所を巡りながら時間が流れる。そこを行き来している役者たちが、最後まで飽きさせなかった。シーンが変わって灯が落ちている間の「(おやすみ)演技」も、大変面白かったです。

それにしても思うのが、いまや、方法論として「普通に台詞を言う」役者のあり方や「普通に台詞を言わせる」戯曲って、もはや達成するのが難しいこ とではなくて、若いセンスのある人々は、既に平田の方法論を超える所で色んなことをやっているな、ということです。今更かい、っていわれるかもしれないけ れど、すみません、今浦島なもんで。

セックスを舞台に乗せるのは、でも、僕には難しい。
最後の岡崎vs淋淋は良かった。「あ、これがやりたかったのかな?その前のセックスシーンは全部この前振り?」とまで思いましたが。
ただ、セックスを舞台に乗せられると、
「荒木が鼻を掻く」のと同じ次元で、「岡崎がどうやってちんぽを取り出すのか」を見たくなるんですよね。そういう演技を。「ちゃんと立っているのか」「何故前戯なしか」も含めて。演技として興味があっても、特にそんなに観たいわけではないし。うーむ、難しい。

総じて、おじさんには刺激の強い芝居でした。

客出しのSpice Girlsのカバーの曲も、芝居のムードともマッチしてかっこよかったです。誰が演ってるかは分からなかったけど。

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