10月9日、仏像を観てきた。
仏像というからには仏様であって、
仏様というのは人々の祈りの対象である。
従って、仏師たちも、お祈りの対象となる物を彫るのだから、
「とうとい仏様を彫ろう」
と思って彫ったに違いない。
よしんば、「適当に彫ろう」と思って彫ったとしても、そういう仏様は、
①人々にありがたがられなかったのでもう朽ちてしまった、か、
②それでも人々にありがたがられて、その結果、人々の思い・祈りが染みついて、今では本当にとうとい仏様になったか
のどちらかだろう。
だから、遠回しだけれども、みーんな、とうとい仏様だった。
思わず手を合わせてお祈りしたくなる。
だが、そうやってゆっくり拝むのには、連休3日目の国立博物館は余りにも混雑していた。あっちのオバハンにぶつかられ、こっちの方からはオヤジがわざわざ小生と仏様の間に割って入って立ち止まる。全く最近の日本の年寄は躾がなってない。と、年寄りじみた愚痴の一つも出る。
が、仏様は仏様だけあって、そういう下界の些細なことには心を動かさず、微笑をたたえ続けているのであった。
ああ、ありがたい。
個人的には、円空の彫った十一面観音・善財童子・善女龍王の三体セットがもっとも有難かった。もう一回行きます。
前・後期通しチケット買ってあるし。
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