2010年7月20日火曜日

OPAP 夏の夜の夢

18/07/2010 マチネ

千穐楽。楽しかった。とてもよく笑った。素直に。
役者・スタッフみんな学生で、それはそれで「学生演劇」なのだけれど、演出田上豊の意図がよく見えて、しかもそれは嫌味とか妙にプロっぽいというのではなく「面白いことをやろう。そして(出来る限り)楽しくみせよう」ということで、そういうのが嬉しい。そして、大体そういうときには結果として面白いものが出来てしまう。

役者達が(おそらく、大抵の場合)無我夢中で演出に言われたことを追いかけて、追いついてないような気もするけれどとにかく追いかけて、誉められれば嬉しく、ダメ出しされればへこみ、でもやっぱり個人としては全体の芝居の出来がどうとかというところまで大きな視点でみられる訳もなく、とにかく演出を信じて走り切ろうとしている、という感じがとてもした。

とにかく全力疾走で追いかける態度は役者にとって「幸せな」ことだ。特に演出がヘボでない場合には。だから、今回の「夏の夜の夢」は、幸せなステージだった。ほんっとに年寄り臭いことを言うと、自分の若いころのことを思い出して、ちょっとせつなくなる。

もちろん、ふと立ち止まったら自分がどこにいるのかに自信が持てなくなっちゃったような人も、あるいは、自分の行きたい方向が演出と違った方を向いていることに気がついちゃったような人も居るだろう。それはそれで良し。

岡田利規演出のゴーストユースを観てすげーと思ったときもそうだけれど「学生だから面白い」とか「学生だけど面白い」というのではけしてない。一方で、「学生だからこそ面白くなった」要素も、どこかにあるわけで、そういう要素を排除するでもなく、割り切るでもなく、素直に芝居としてもっと観られたら、観客としてももう少し幸せになれたかもしれないが。まぁ、いい。楽しいステージだったし。今度コレ観る時は野外がいいかな。

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