18/10/2008 ソワレ
畑澤直球芝居、今回は死刑制度を取り扱って、変に生真面目な説教芝居とお涙頂戴人情芝居の間のせま~い間隙を縫って85分、みっちり見せてくれた。
劇場に入るなり、舞台上には畳ならぬ畳の敷かれた部屋があって、周りには山下昇平得意の白塗り日常オブジェ攻撃。これだけ見てても充分楽しめる。
いざ芝居が始まると、ささきまことさんががっつり舞台のセンターを固め、あっちこっちに芝居を振り回す畑澤マジックの臍をびしっと押さえて存在感を示す。逆にささきさんがいるからこそ、畑澤氏は、こうした、右に左に振り回してこそ、の芝居を安心して創れるのだと思う。なべげんはまさに得がたいミッドフィールだーを得た。ささきさんはなべげんのパトリック・ヴィエイラです。
と、まあ、エラそうなことを書いてるけれど、実は、舞台奥の絵に、照明の当たり具合で浮き上がってくる人の絵2体、芝居が終わるまで、全く気がついていなかった。しかも、打ち上げの場で役者さんが説明してくれて、やっとこ分かるか分からないかで、従って、芝居の流れを変にきってまで照明を変えてた苦労は、僕には全く伝わってなかった、ということになる。本当に、スミマセンでした。
有体に言ってしまうと、
・ 許すこととは何か
・ 悔い改めることとは何か
・ 人の命は取り返しようがない、ということの意味は何か
って話なんだけど、それをきちんと舞台に載せるのは、難しい。それをど~んと直球で投げ込む、その後左右に変化球で散らしておいて決め球はストレートね、という畑澤芝居の配給、堪能した。
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