2007年5月12日土曜日

ナイロン100℃ イヌは鎖につなぐべからず

11/05/2007 ソワレ

休憩を挟んで3時間。長い。が、気にならずに観れてしまった。それ自体が、まず、素晴らしい。

岸田國士戯曲を切って貼って繋いで一つにするという趣向で、前半はその繋ぎ目も分かり易く、かつ観やすく、2時間弱にまとめてみせる手管はそれはそれで鮮やかながら、それだけでは
「現代人にご紹介、入門岸田戯曲アンソロジー」
で終わりだろう。

休憩後の後半の、それまでの登場人物総ざらえ、役柄をズラしながらの大団円へと繋ぐ手管にやられた。大変面白い。

それにしても、3時間を超える芝居を作って、しかも、もとは別にあったものを切り貼りしてトーンを合わせてかつ「違うもの」を創ってしまうのだから、ケラさんという人は大変に体力がある人なのに違いない
(ま、そこは十分に分かったので、体力の無い人にも大丈夫なように、もっと短いものをお願いします!)。

1点難癖をつけるとすれば、松永令子嬢のカクカク動く首と余計な動きか。台詞言うのに回り舞台を半周走って行く間合いを取るかな?彼女を観に来た方々には面白いのかもしれないが、芝居のテンポは崩れてたと思う。彼女を見せにかかると。

総じて、構成・演出の独り勝ち。素材としての戯曲、役者陣、決して悪くは無いけれど、やはり演出の妙が引き立つ結果となった。

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