2006年11月19日日曜日

ジャブジャブサーキット 歪みたがる隊列

昼の『鵺』のせいで余りにも考えすぎて頭に血が行っており、
夕飯を食ったらその血が一気に胃に降りて貧血でアブラ汗がダラダラ流れ、横になって休むまもなくそのまま開場になだれ込み、真っ青な顔で、
「2時間吐かずに芝居を観れるだろうか」
と人知れず心配しつつ眼を閉じていたら、芝居が始まってしまった。

ジャブジャブサーキットの方々、すみませんでした。次からは体調100%で来ますから。今回は大目に見てください。

と心の中で唱えていたのだが、1時間50分、あっという間に過ぎた。1時間位したところで体調もすっきり。

前半のどうしても説明台詞にならざるを得ないところを、はしぐち氏がよく支えた。
物語りも種明かしもきちんとあるのだけれど、やり過ぎない役者が押し付けがましくない。

終演後に初めてきちんと読めた当パンに、
「全速力で回避したつもりでも、気付けばじわじわとドラマが侵食してきます」
とある。まさにその通りで、多重人格を題材とした時点で、はせ氏は、メロドラマへ真っ逆様のクレバスを避けながら、時速100KMを超えるスピードで滑降し続ける、芝居界の三浦雄一郎とならざるを得なかった。

その場にお付き合いすることを許していただいたことは、一種嬉しい体験でした。

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