2010年6月21日月曜日

ワンダーランド/こまばアゴラ劇場 劇評セミナー 第6回

19/06/2010

劇評セミナー第6回は中野成樹+フランケンズの「寝台特急"君のいるところ"号」合評。講師に小澤英実さんを、サプライズゲストにフランケンズから中野成樹さんと小泉真希さんを迎えて。

小澤さん、とっても魅力的な方で、書いた人から色んなことを引き出すのが実に上手。きっかけ作り、あるいは、きっかけを掴んだところからさらに色々なことを聞き出す手管。本当はご自分で考えていることも色々とおありであろうのに、そういうところに流れていかない態度も実に大人で、感服した。

中野氏も、自分が演出した作品の劇評合評会にいらして、そういうアウェー感たっぷりな場にまずいらしていただけることに感服。そして、終わりごろに仰った(と記憶するが)「ワイルダーの原作と誤意訳との関係」「創り手が舞台に提示した作品と劇評との関係」を対比してみるような態度には、寛容と厳しさが同居していて、それもまた真摯で素晴しかった。

中野成樹+フランケンズの芝居は、一見して「よく考えて創られている」ことが分かるので、どうしてもそれについての劇評も「考えて書かなきゃ」というところに入り込みだとは思う。あるいは、「私はこう思うけれど、じつは創り手はもっともっと考えているんだろう。そこまでは見通せない」みたいないいわけじみたところに落ち込む可能性もある。実際出てきた劇評も割と「考えた、頭のいい」ものが多かったのだけれど、それでもその中にも思いもかけない視点や示唆や、妄想のかけらのようなものが存分に散りばめられて、もっともっと色々と芝居について話がしたくなる。真面目に芝居を語ってみることの効用がまたここにも。

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