19/12/2009 ソワレ
初日。開演20分で、午後覚えたばかりの pretentious という単語が頭の中を駆け巡る。
「典型的なブルジョア家庭の日常」はいいんだけどさ、あれじゃ下手青年団だよ。
だって、「日常の中に悪夢が潜んでいるんですよー、これは、何かが潜んでいる日常なんですよー」というのが、一挙手一投足に渾身の力で込められていて、これは、いわゆる、臭い演技である。
そしてそれを裏切らない「ショッキングなシーン」が展開されて、オーマイガー、驚け驚け、ギョッとしろー、みたいな。トホホホホ・・・
ダンテを生んだ国の芸術家がダンテに挑んだ結果なのだから、所詮翻訳でしか神曲を読んでいない日本人に何が分かる、と逆切れされても、まぁ、しょうがないとは思うが、少なくとも、日本に持って来て「これで震撼してください」と頼まれたって、それは土台無理な相談だろう。フェスティバル・トーキョー、素晴しい公演が散りばめられたプログラムだったから、こういうおミソ企画もご愛嬌ということか。
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