2009年7月21日火曜日

着脱式

18/07/2009 マチネ

去年の12月に「おととうごき」として都内カフェで上演されたもののパワーアップバージョン。前回は公開稽古しか観られなかったのだけれど、今回は「殿堂」セッションハウスで拝見。

そのパフォーマンスの凄みに、完全にやられた。

前日、カニクラを観て、

舞台上で台詞を言うということとは何でしょうか?お客に伝えることと、伝わることとはどう違うんでしょうか?舞台上で他の役者に対して台詞を言うとき、実はそれは、お客さんが「あぁ、他の役者に対して台詞を言っているなー」と感じてくれれば、実は本当にコミュニケーションをしていなくてもいいんではないでしょうか?だから、舞台上のコミュニケーションは、所詮インチキだから、インチキのままでいいんではないでしょうか?それではなんで役者は、一生懸命他の役者とコミュニケーションとるんでしょうか?いや、むしろ、コミュニケーション取れてない芝居の方に、「あぁ、ほんと、感動したー!」とおっしゃる観客が多いのは何故でしょうか?

ということについて考えたのだけれど、「着脱式」その問題意識の尖った突き詰め方において、未踏の極北を突き進む。さらに、

舞台上で舞うということは何でしょうか?1人で動いていることと、それを観客に見せることとはどう違うんでしょうか?動きに意味はあるのでしょうか?意味が見出せなければ、動きのすごさが分からなければダンスを観ても無駄なのでしょうか?

ということまで考えさせて、さらにさらに、そういう突き詰めた姿がとてつもなくエンターテイニングで時間を忘れさせるものになっていることに、すごく驚いたのです。

終演直前に観客席のどこかからデジタル時計の時報が鳴って、「あぁ、1時間経過か」と思わず思ってしまい、パフォーマンスに終わりの予見を抱いた時点で小生の集中は残念ながらおしまい。実はその後のところにツレは凄まじいものを感じたらしいが、それは逃してしまった。つくづくアラーム付き時計が恨めしい。

2回公演ではあまりにも回数が足りない。もっともっと色んなバリエーションでこの3人が一緒に立つ舞台を観てみたい。

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