07/11/2015 14:30 @Theatre Royal Haymarket
18世紀ロンドンの人気劇作家・俳優だったSamuel Footeの半生、栄枯盛衰を描く物語。栄もあれば枯もあって、エピソード盛りだくさんなんだけど、前半の栄の部分はいささか饒舌に過ぎて眠くなった。後半、Footeが片脚を失ってからの展開が俄然面白くなる。
名声がもたらす「躁」と、足の欠損・栄誉の失墜がもたらす「鬱」の絶え間のない切り替えを演じるSimon Russel Bealeの演技が素晴らしい。特に台詞のないときの表情が素晴らしい。前半の、状況を説明し組み立てていくための饒舌から解放されて、台詞に頼らない演技をしてもよい局面になってからの一挙手一投足は、本当に見逃せない。
この上演中も、一カ所「本当に、どんな気持ちでいるのか、分からないじゃないか!知りたい!もっと知りたい!」と食いついてしまいそうな、神様の降りたような瞬間があって、その立ちが観られただけで、この公演に足を運んだ甲斐があったとつくづく感じたことである。
Simon Russel Bealeが出演していなかったらきっと観に来なかっただろうと、開演前もそう思っていたけれど、終演後の感想もまさにそのままだった。
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