09/10/2010 マチネ
千穐楽。甥っ子を連れて。甥っ子の小劇場初体験はアゴラで演った杉原邦生演出の「14歳の国」で、小生がナイフ振り回してしまったもんだから、実はかなりトラウマを埋め込んでしまったのではないかと反省していた。
「旅とあいつとお姫様」は、その点安心できるかなー、と思っていたら、あにはからんや、エンターテイニングでありながらも、スパンキングあり、噛み付きあり、サロメ張りの生首連発ありと、結構大人の世界だねー。母親つれてこなくて良かったー、とちょっと思う。
「鳥の劇場」の「白雪姫」もそうだったのだが、こどもに見せる芝居は、込み入った入れ子とか物語とかを使わない代わりに、動き・音・光・舞台美術の細部まで手を抜かないことが絶対条件で、この「旅をあいつとお姫様」はそこをとっても良く押さえてあって、さすがS賀先生推薦、素晴しい出来映えだった。
ロープを使った美術先ずよし。舞台上の透明の板もラスト役者がステップを踏むたびに金色の雪が舞って美しく、音の効果、光の変化、魔人のシーンのシンプルにして効果的な転換、物語における説教臭さの排除。こういう芝居を見れる今の子供は恵まれてらぁ、とつくづく思う。
しかし、である。あんなふしだらなお姫様ばかり見せられては、大人の男の子たる小生はちょっとなぁ。「本当は可愛くて綺麗なお姫様が出てくるんですよぉー」っていう引きはもうちょっと前半に欲しかったなー、あるいは、かわいいお姫様に戻ってからの事をもう少し見せてよー、とも思ったりしちゃったな。子供はどう思うか分からないけどさ。
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