2015年8月20日木曜日

Splendour

15/08/2015 @Donmar Warehouse

ほぼ売切御礼の公演を、立ち見席で。
作り込みや手口、役者の演技がかなり荒っぽい、そして、時としてダサいにも拘わらず、力強さが際立って好感を持って観れてしまう、不思議な舞台だった。
通常は役者は上手なのに戯曲や演出がいけてないがために面白くなくなるケースが多いんだけど、
いや、ウェストエンドで、こういう、完成度が低いのに観てて面白い芝居が観られるとは、驚いた。

首都で暴動が起きている中、独裁者へのフォトインタビューに呼ばれる西側から来たフォトジャーナリスト。
独裁者本人は現れず、常に表にいるのは独裁者夫人。
そして、その35年越しの友人の女性。
そして、その国の言葉を一切解さないフォトジャーナリストのために随行する通訳の若い女性。ただし経歴はインチキ臭く、通訳は(分かっててわざとなのか、ただ分かってないのか分からないくらいに)滅茶苦茶で、しかも盗癖あり。
この4人が、揃いも揃って「悪い人たち」なのである。変な正義感を振りかざそうとする上から目線の西側ジャーナリストとか、イメルダばりの靴をひけらかす独裁者夫人とか、夫を独裁者に殺されながらその国に居続け、悲劇のヒロインぶった良識派が時としてイタい感じの未亡人とか。
それが、会話劇の合間に面を切って自分の本当の感情を吐露するという仕掛け。いや、これ、ダサい趣向だろう、と思うものの、4人のキャラ立ちが素晴らしく、そのだっさい面切り台詞さえも面白く聞こえてくる。

これ、細部の台詞と演出に工夫を加えたらとんでもない芝居になるんじゃないかと思ったんだけど、後から知ったのだが、なんと2000年初演の芝居の再演だった。
再演で、これ?って思わせる、なんというか、きっと15年前も同じこと考えてる人居たんじゃないかしら、って言うくらいの無頓着ぶりも、また、良きかな。
いちゃもんのつけようはいくらでもあるが、何より、観ていて引き込まれたし、飽きなかった。

あ、こういう、骨太の芝居、坂手洋二さんの芝居も時としてそういうところあるな、と、今、思い出した。

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