01/08/2015 @Gielgud Theatre
再び、観に来たのであります。
今回は、堂々家族4人のファミリー・イベントとして、ウェスト・エンドにやって来たわけであります。
これなら、周りをご老人お二人連れとか、孫からおばあちゃんまで家族連れとか、そういう人たちに囲まれても、
怖くないし、変にいじけてしまう必要も無いのであります。
と、そういう心持ちで観ると、やはり、とても上出来な芝居で、さすがはトニー賞5冠に輝いただけのことはある芝居だと、
改めて思わされる。
最初に観たときにも思ったが、原作小説のメタ構造を上手に芝居に移植して、かつ嫌味無く、
舞台美術も素晴らしい。主人公の科学への興味を舞台に映しながら、過剰な装飾を避け、しかもこれまた嫌味無く、
デジタルに作り込んでいるように見せて(いや、作り込んでいるんだけれど)アナログな少年王者舘風な仕掛けが随所にあって嬉しい。
スタッフワークも良いのだけれど、実は、役者がみな良い仕事をしていて、
主人公、先生、近所のおばさん、両親、いずれも、自分の仕事をきっちりわきまえて演技しているのが印象に残る。
そもそもが「(アスペルガー症候群か自閉症かは明らかでないが、外界の捉え方がアプリオリに想像される捉え方とは違う)主人公から見た世界を
小説/演劇に写していく」構造になっているので、
そこで見える・見えているであろう自分たちを、陳腐に落とさず、難しくしすぎず、しかもそれを「(含む観光客の)親子連れ」を飽きさせず、
うるさい観客に文句言わせずに上手くバランスとってアウトプットするというのが、何とも上手い。ずるい。レベル高い。
こういうバランス感覚は時として鼻につくのだけれど、原作に対するリスペクトが存分に感じられることもあって、
すっきり見れる。改めて、さすがです。
0 件のコメント:
コメントを投稿