2015年8月15日土曜日

Bakkhai

13/08/2015 @Almeida

Almeidaのギリシャシーズン第2弾は、エウリピデスのバッカイ。
ごく普通につまらなかった。眠たいシーンで眠ってしまったが、何かを見逃した気もしない。観ていて怒りもわかず。なんだろう。

ディオニュソスを演じるBen Whishawが両性具有という設定で出てくるとか、途中で死んじゃうペンテウスの役の人が、ペンテウスを殺してしまう実母の役で後で出てくるとか、何か、現代にギリシャ悲劇やるんだからちょっとした気の利いたことやってみよう、みたいな臭いがぷんぷんして、それも、冒頭、作り物の土手の向こうからディオニュソスがでてくるところから既にぷんぷん臭って、ごめんなさい、僕が観たかった違います、といいたい気分。

ギリシャ悲劇を観に行くときって、小細工観に行きたいわけじゃないんだよ。よほど力入れてかからないと、やっても観ても面白くないだけ、第1弾のOresteia、岡崎藝術座のアンティゴネー、気合入ってたよ。真っ正面から。蜷川さんの演出でも、三浦基の演出でも、ギリシャ悲劇は「観られるもの」に仕上がるはずだと思う(本人がやりたいかとか、それが僕の好みか、とかは別にして)。
このプロダクションにはそういう意図が全く感じられない。Oresteiaは好評につきウェストエンドでも上演することが決まったようだけれど、このBakkhaiは無理だろう。

コロスの女性達の歌は面白かったけれど、それが、主役3人の男優の添え物のようにしか使われていなかったのが残念。こんなにコロスが面白いなら、いっそコロスを主にして、ディオニュソスやペンテウスを添え物扱いにした方がよほど面白かったと思う。

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