2016年3月7日月曜日

Battlefield

20/02/2016 14:30 @Young Vic

巨匠Peter Brookの人気作品。会場の年齢構成も高め。
役者の技量も高いし、観ていて眠り込んだりはしなかったけれど、心なしか古典芸能の香りがした。

2015年に日本でも上演していると思うのだけれど、世界各地を上演して回って、
その中で、芝居のフレームとか強度とか、そういうものがぶれていないのでは無いかと疑われる。
すなわち、「人間であれば万国共通であるはずのもの」を信じていて、
だから、マハーバーラタという、何千年も前の叙事詩を使っていて、
それを、まさに、伸び伸びと、技量の高い役者を使って、シンプルだけれども隙の無い舞台装置に載せて、これまたシンプルだけれども表情が出せる(そして、何となく世界共通な感じがする)打楽器を使って音の場を演出する。

これでは、文句つけようが無いだろう。しかも、巨匠だし。

でも、文句つけられないところからは、そこから先の思考は生まれにくいんじゃ無いだろうか。
むしろ個別のものを個別のものとして舞台に載せた方が、その先へと何かが伸びていく感じがしている。
「わたしにはこれは理解できる(と思う)。でも、あれは理解できない。あなたはどうか?」

巨匠だけに、きめ細かく作られているのだろう。突っ込みどころが無くて、文句つけられないのだ。
そこに文句をつけたい。

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