14/11/2008 夜
15日に池袋のModelTで上演された三本立てのパフォーマンス 『おととうごき』の一本に山内健司氏に出演する由。小生15日は都合つかないため、14日夜の公開稽古へ。
山内健司(青年団)+上村なおか(ダンサー)+川口知美(衣装)
もう本番も終わってしまって3日も経ってから何を言うか、ということはあるものの、とっても面白かったので、「何が面白かったか」書きます。
トータルな印象は、
「ロッキー山脈のインディアンのトーテムポールのきぐるみを着たお神楽」
とでもいおうか。
言葉と動きが寄り添いそうで寄り添いきらず、緊張感を維持した40分。「おととうごき」なので、発せられる台詞は必ずしも「ことば」として機能し なくても可、という決まり事が、かえって、緊張を保ったままで自由度を増している。後から聞いたら、「意味耳」と「音耳」があるそうで、なるほどうーん、 とうなづいてしまった。
川口さんの衣装も面白くて、上村さんが着る前は「すっかり皮を剥がれたビーバーの皮」な風情だったのだけれど、それを上村さんが着て動き出すや、 精気を吹き込まれ、すっくと立ってトーテムポールと化す。それと平行して、山内氏の吐き出す言葉は音素に分解されて意味を失い、祝詞の「リズムならぬリズ ム」を纏って絡む。それも面白い。
上村さんは全身に動物の精霊を纏っているから、身体がのぞいている部分は白く目立つ: 手指、左右の鎖骨が出会うところ、首、帽子で半分隠れた 顔。あと、時々のぞく足。たまに真っ直ぐ身体が伸びると、「あぁ、身体が真っ直ぐな時は、腱がこんな風に伸びているのか」というのが何だか新鮮でもある。
そんなことを考えていたら、終わった。本番がどのような構成なのかとか、残りの2つのパフォーマンスがどうだったかとかは知らない。でも、こうい う、じいぃっと見ていて、あるいは聞き耳を立てていて、飽きずに見ていられるパフォーマンスは良い。衣装もことばもうごきも、実際以上に色彩が豊かに使っ てあるように感じて、それも愉快だった。
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